パレスホテルの“味”の礎を築いた人物

田中 徳三郎

いつも最高の料理を食卓に。

近代フランス料理の本流を受け継いだグラン・シェフ (初代総料理長)

1929年 (昭和4年) に渡仏、ホテルリッツなど一流店に勤務。近代フランス料理の父、オーギュスト・エスコフィエの薫陶を受けました。
パレスホテルの開業直前には、エスコフィエの著書をもとにした名著『西洋料理事典』を3か月で書き上げ、この日本初の本格的なメニューブックのおかげで後世の料理人は苦労少なくフランス料理を学べるようになりました。

1961年のパレスホテル開業と同時に、初代総料理長に就任。半世紀以上経った現在も、田中の生み出した料理の数々はパレスホテル東京のシェフに受け継がれています。

Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Tokusaburo Tanaka – T2
田中 徳三郎
Palace Hotel Tokyo – History – Palace Hotel 1961 – T2
Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Kiyoshi Imai – T2
今井 清
Palace Hotel Tokyo – History – Palace Hotel Martini – T2

パレスホテルの“味”の礎を築いた人物

今井 清

一杯の芸術に捧げた生涯

“ミスター・マティーニ”と呼ばれた男

1961年 (昭和36年)、今井はパレスホテルの初代チーフ・バーテンダーとなります。
メインバーである「ロイヤル バー」は、自ら設計。心地よいカウンターの席に腰をかけると目線の下にグラスや酒を入れる冷蔵庫が見える。ここにカクテルの材料を冷やしておくのが、今井のこだわりでした。

このこだわりは現在のパレスホテル東京のバーにも受け継がれ、今井の設計したバーカウンターは今なおロイヤル バーで使用され続けています。

田中 徳三郎より受け継ぐ

伝統の逸品

ローストビーフ

とろける柔らかさ、しっかりと封じ込められた極上肉の旨味、そして口いっぱいに広がるジューシーな味わいは、本場イギリスの名店『シンプソンズ』から伝えられた味をアレンジし、1961年のパレスホテル開業以来受け継がれてきたもの。素材の旨味を引き出すため、3時間ほどかけてじっくり焼き上げる丁寧な仕込みが生み出す逸品です。
グランド キッチン (1F)でお楽しみいただけます。

舌平目のボンヌファム

70数年前、田中がパリより持ち帰ったエスコフィエのレシピをもとに作られる正統派フランス料理の一皿。ふっくらと肉厚な舌平目に、上質なバターをたっぷり使い丁寧に仕上げたコクのあるソースをかけ、表面を黄金色に焼き上げる、濃厚なソースが柔らかな身に絡まり、香ばしく芳醇な味わいが食す者を魅了します。
グランド キッチン (1F)でお楽しみいただけます。

Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Roast Beef – H2
ローストビーフ
Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Sole Bonne Femme – H2
舌平目のボンヌファム
Marron Chantilly
マロンシャンティイ
Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Tiramsu – H2
ティラミス

マロンシャンティイ

時代を越えて愛される、パレスホテル伝統のシグニチャーでもあるスイーツ。
「栗と生クリームだけのシンプルなデザートだからこそ、お客様に驚きと感動を与えたい。」と受け継がれている田中の教え通り、1961年のパレスホテル開業時から変わらないこだわりが詰まっています。
栗は全体になめらかにするのではなく、粗めに裏ごしし小さな粒を残すことで食感に変化が加わり、噛むほどに風味が口に広がります。また土台のジェノワーズに乗せる際、ふんわりと空気を含ませて固めることでほろりとした食感に。軽やかな口あたりに仕上がります。
* グランド キッチン (1F)、ザ パレス ラウンジ (1F)、プリヴェ (6F)、スイーツ&デリ (B1F) でお楽しみいただけます。

ティラミス

1990年ごろ日本中に巻き起こった「ティラミスブーム」。パレスホテルではそれに先駆け、1980年代よりこのイタリアのデザートを提供していました。館内のレストランでイタリアフェアを開催した際、現地より招聘したシェフ直伝の本場レシピによる味わいは、パティシエさえも驚嘆させるほど濃厚で風味豊かなもの。以降、そのレシピを忠実に守り続けています。口いっぱいに広がる奥深い味わいと豊潤な甘みをぜひご賞味ください。
* グランド キッチン (1F)、ザ パレス ラウンジ (1F)、スイーツ&デリ (B1F)でお楽しみいただけます。

ケーク オランジュ

昔ながらのこだわりの製法で丁寧に仕上げた自家製オレンジピールを贅沢に使用した、パレスホテル伝統の焼菓子。
爽やかなオレンジと芳醇なバターが香る、風味豊かな一品です。
* スイーツ&デリ (B1F)、オンラインショップでお楽しみいただけます。

Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Cake Orange – H2
ケーク オランジュ
Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Corn Bread – H2
パン ド マイス

パン ド マイス (コーンブレッド)

創業以来変わらない、コーンミールの食感と優しい香りが特徴のシグニチャーブレッド。シンプルな配合だからこそ、シェフが毎日生地の温度やなめらかさ、色艶を見極め、仕込みを行っています。日々の気温や湿度に応じて焼成温度や時間に気を配り焼き上げるブレッドはまるでパウンドケーキのよう。軽くトーストしたり、バターやコンフィチュール、ヨーグルトをつけたり。お好みのお召し上がり方を見つけてみてください。
スイーツ&デリでお楽しみいただけます。

Mr. Martini こと 今井 清が生み出した

至福の一杯

ドライマティーニ

マティーニの真骨頂は、キリッと冷たい口あたりと鋭角に研ぎ澄まされた冷涼感。今井はお客様の好みを会話や飲み方で推し量り、一期一会のひらめきで変える、誰が口をつけても完璧なる今井ならではの世界を構築しました。その技術と精神を受け継いだバーテンダーがお届けする “伝説のマティーニ” は、まさに至福の一杯。
* ロイヤル バー (1F)、ザ パレス ラウンジ (1F)、プリヴェ (6F) でお楽しみいただけます。

パレス ジンフィズ

まろやかで優しい味わいの秘密は少量加えられたミルク。フレッシュ レモンジュースの酸味とジンの爽やかな風味が絶妙なバランスを生みます。
第二次世界大戦後、駐留軍の将校が昼間の明るいうちにこっそりとアルコールを嗜むためにジンフィズにミルクを入れ始めた、という逸話もある長年愛されてきた甘美な伝統カクテル。
* ロイヤル バー (1F)、ザ パレス ラウンジ (1F)、プリヴェ (6F) でお楽しみいただけます。

Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Martini – T2
ドライマティーニ
Palace Hotel Tokyo – Traditional Menus – Gin Fizz – T2
パレス ジンフィズ